【攻めのチタン、オールラウンドのグラス、アナタはどちら派?】名手が教える“穂先の特性に応じた船タコロッドの使い分け法”

船タコ釣り特集

船のタコ釣りはその人気ゆえに、アイテムも多岐にわたるようになっています。

竿やリールには専用のタックルが出て、竿では従来のグラス素材に加えて、チタンモデルも登場し始めました。

今期アルファタックルから登場したNEWロッド「アルファソニック餌木タコ180ti LTD」も穂先にチタンを採用したモデルとなっています。

では、グラス穂先とチタン穂先のロッド、船のタコ釣りではどのように使っていけばよいのでしょうか?

今回は、アルファタックルのフィールドスタッフ・和田勝也氏に、グラスソリッド穂先の「アルファソニック餌木タコ」と、チタン穂先の「アルファソニック餌木タコ180ti LTD」の使い分けを聞いてみました。

和田 勝也(Wada Katsuya) プロフィール

ジギングやマダコ釣りをはじめ、瀬戸内の釣りに精通する、現在の明石エギタコブームの火付け役的存在。アルファタックル・フィールドスタッフ、マルキユー・フィールドスタッフ、墨族オクトパッシングスタッフ、アシスト工房代表。通称「ワダゲルゲ」。

攻めのチタン、オールラウンドのグラス

船タコ釣りの本場、兵庫県明石をホームグラウンドとする和田氏。

その見解は「攻めのチタン、オールラウンドのグラス」です。

チタン穂先ロッド「アルファソニック餌木タコ180ti LTD」の特長

チタン穂先の特長は、底の障害物とタコの触りまでもが判別しやすい、その高感度。

ですが、和田氏はそれ以上に、「深場を狙う時や、浅場で広範囲にキャストして攻めの釣りを得意とする人向きのロッド」と言います。

それは、このロッドの高感度と張りがあるブランクスがなせる業。

10m前後の浅場と比べて、30mを超えるような深場ではどうしてもエギの動きは鈍くなりがち。それがこのロッドなら、深場でもエギをしっかりと動かせて、タコのお触りと言われる前アタリまでもが、キッチリと判別できるそうです。

和田氏がホームグラウンドとする明石では、潮の動きに合わせて浅場を狙ったり、深場を狙ったりと、1日の釣りのうちでも狙うエリアは刻々と変わっていきます。

そんな時、深場では断然、このチタンが威力を発揮してくれます。

「ロッドに張りがあるので、アワセが効きやすいというのも、バラしにくさにつながる大きなメリット」と和田氏は言います。

その張りのおかげで、キャストしやすいことも大きな特長。

和田氏は自身の釣りでキャストを多用しますが、このチタンモデルはアンダーで投げやすいんです。

明石は全国屈指のタコ釣り場ですが、そこに集まる釣り船や釣り人の多さも圧倒的。ゆえに多くの人が狙う船下は想像を絶するハイプレッシャーです。そこで、キャストはオマツリ回避の意味もありますが、ほかの人とは違う筋を広範囲に狙えることで、活性の高いタコを次から次へと拾っていけるメリットも生まれます。

そして、このチタンモデル、その張りゆえに、竿下で誘うよりも竿を立てて、斜めに誘う方が誘いやすいんです。

タコ狙いは底を狙う釣りなので、オモリや仕かけを浮かせて誘うのは基本的にはNG。

和田氏の誘いは、穂先のテンション調整で「オモリを浮かさずにエギを動かす」というイメージですが、慣れない人だと、つい大きく竿をシャクってしまいがち。つまり、仕かけが底から浮いてしまうんです。

それがキャストをしてラインが斜めなら、多少強くシャクっても浮くことは少なく、オモリをズルズルと引いてエギのみを動かすことが容易になる訳です。

また、ラインが数十mも出ていても竿に張りがあるので、深場でもそうであるようにアワセが確実に効くのも大きな利点です。

品名 全長(m) 継数(本) 仕舞(cm) 標準自重(g) 先径(mm) 元径(mm) 錘負荷(号) メーカー希望小売価格(円)(税抜き)
180ti LTD 1.8 2(B) 135.5 131 1.6 10.0 40-100 35,500
グラス穂先ロッド「アルファソニック餌木タコ180」の特長

グラス穂先の特長は、和田氏の言葉を借りると「柔軟で曲がり幅が大きく、目感度にも優れていること」。そして、「グラスは初心者からベテランまで、あらゆる状況でも使えるオールラウンド型」とも言います

このグラス穂先のアルファソニック餌木タコ180は、穂先が大きく曲がり込んでくれるので、初心者でも「んっ!?」という違和感が分かりやすいです。

タコが乗ってきてもアタリを弾かないので、自然とタコがエギを抱いている時間も長くなり、ビギナーもアタリを判別するチャンスが増え、つまりはヒットチャンスにつながります。

また、つい大きく竿を動かしてしまっても、柔軟に曲がって余分な動きを吸収してくれるので、仕かけが底から浮きにくいというメリットもあります。

「船タコのフワフワとソフトにシャクるテンション調整の誘いに慣れていない人でも、多少ぎこちなく動かしていても底をキープしやすいので安心です!」と和田氏。

この柔軟さは波気のある時でも、仕かけの安定をサポートしてくれます。

竿下に仕かけを下ろすことが多い初心者には、ピッタリとフィットしてくれるロッドですね。

また、軽量なので1日誘い続けても、持ち重りせずに快適に釣りが楽しめます。

品名 全長(m) 継数(本) 仕舞(cm) 標準自重(g) 先径(mm) 元径(mm) 錘負荷(号) カーボン(%) グラス(%) メーカー希望小売価格(円)(税抜き)
180 1.8 2(B) 135 110 1.5 12.0 40-100 90 10 30,000

和田氏の言葉を要約すると、

チタンは、キャストや深場などに向いた攻めの竿で中・上級者向き。

グラスは、底に仕かけをキープしやすく、初心者からベテランまで幅広い層に向いたオールラウンドタイプの竿。

という具合ですが、和田氏は「最終的には、その人の好み」と言います。

釣りスタイルが違えば、適したタックルが変わってくるもの当然。

予算が許せばチタン、グラスの両方を状況に合わせて使うもよし、どちらか1本なら自分のスタイルに合ったロッドを選んで、今期のエギタコ釣りを満喫してください。

 

和田勝也氏のエギタコ攻略法はこちら

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